SBIホールディングス、スイス暗号資産銀行Sygnum(シグナム)ファンド開設へ

大手投資信託SBIホールディングスが、スイスを拠点とする仮想通貨(暗号資産)銀行シグナムと提携を組み、新たな投資ファンドを立ち上げることが明らかになりました。10月5日、日経新聞が報道しています。

スイス仮想通貨(暗号資産)銀行シグナム

シグナム銀行はスイスを拠点に、暗号資産を運用する金融で、シンガポールにも事業所があります。2019年8月に銀行と証券運用のライセンスをスイス金融市場監督局(FINMA)から認可。シンガポールでは、証券、先物、ファンド・マネジメント業(資産運用業)に関与する資本サービス(Capital Markets Services/CMS)ライセンスをシンガポール金融管理局(MAS)より取得しています。

SygnumとSBIは、デジタル資産経済を可能にする企業に投資する初期段階のベンチャーファンドを設立のための提携を発表でき、誇りに思います。

シグナム銀行公式ツイッターより

SBIホールディングス、暗号資産銀行シグナムの提携

10月6日にリリースされたアナウンスメントでは、シグナム銀行はSBIホールディングスとの提携について、次のように説明しています。「SBIホールディングスは、日本セキュリティトークンオファリング(STO)協会の創設メンバーであるほか、米リップル社やR3などDLT企業やテクノロジー分野に投資を拡大している大手グループ企業です。運用資産残高(Assets under management・AUM)では約40億米ドルを超えています」。

「これまでにアジアの金融サービスおよびテクノロジーセクターのスタートアップ企業に投資し、これらのビジネスの成功を実現させた功績があります。提携により、コーポレートガバナンスを強化し、事業開発と運用サポートを提供できます。投資家のアクセスを拡張し、流動性を向上するために、ファンド構造をトークン化する計画です」。

SBI、金融市場インフラとDLT関連のグローバルファンド

10月6日、SBIホールディングスも公式表明を自社のWebページで掲載しています。リリースによると、このファンド設立は、東南アジアおよびヨーロッパ地域をメインに、金融市場インフラとDLT関連のエンタープライズ・ソリューション分野に注力したいスタートアップを対象としています。アジアとヨーロッパに跨る両社のネットワークを活用し、同社の子会社SBI Ven Capital Pte. Ltd.(本社:シンガポール)が運用に携わると説明。

世界大手会計事務所KPMGの発表した『The Pulse of Fintech, H2 2019』のレポートでは、DLT関連の投資が過去5年間で約7倍に増加している実態から、さらなるデジタル産業の飛躍に向け、ベンチャー企業の支援を拡大したい考えを示しています。

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