米投資銀行JPモルガン、ブロックチェーンベース決済システムを日本でも開始!

アメリカの大手投資銀行JPモルガンは、自社の開発したブロックチェーンベースの送金システムを2020年始めを目途に、日本でも開始することを発表しました。12月10日、Bloombergが報じています。

JPモルガンのブロックチェーン決済プラットフォームとは?

JPモルガンが導入するブロックチェーン基盤の決済プラットフォームとは、2017年にカナダのロイヤルバンクとオーストラリアANZ銀行との提携によって開発が行われていた「Interbank Information Network(IIN)」です。このシステムは、トランザクションが正確なアカウントに送信されていることを、リアルタイムで検証することができます。これまでの国際送金では、国際銀行間金融通信協会(SWIFT)が提供する金融メッセージングフォーマットでは銀行間の口座照会の確認に非常に時間を要してしまいます。JPモルガンのINNは、イーサリアムベースのブロックチェーンネットワークであるQuorumに基づいて構築されました。このシステムは、JPモルガンが独自に開発を進めているデジタル通貨JPM Coinの基盤技術でもあり、今年2月に公表されています。

INNには、すでに220の銀行が加盟しており、今年9月の時点で新規加盟するとみられている365行の世界の銀行の内、日本は79行の金融機関が参加を表明しました。参加希望企業には、三井UFJ銀行やみずほ銀行などを始めとする大手金融から地方銀行や信用銀行が含まれています。INNはこれまでに、ヨーロッパ、アメリカ、アジア圏で70の金融機関で運用されており、日本での導入はこれが初めてとなります。

JPモルガンブロックチェーンシステムINNでマネロン対策

日本の大手金融がINNへの参加を強く希望している大きな理由に、マネーロンダリングへの対策強化が挙げられます。2014年、金融活動作業部会(FATF)によって、日本のマネーロンダリング対策が脆弱であると指摘を受けてから、預金規定改正などの法的処置で改善を試みてきました。INNを活用して口座照会がリアルタイムに行われることで、送金の高速化だけでなく捜査当局などとの速やかな連携にも役立つと考えられています。

JPモルガンのブロックチェーンへの取り組み

JPモルガンは、11月14日、現金および担保の転送を高速化するため、デリバティブ向けに新しいソリューションを開発したと発表しています。このツールは、カリフォルニアに本拠を置くフィンテック企業のバトンシステムズと共同開発されたもので、複数のクリアリングハウスへの送金をリアルタイムで移動できるようにすることを目的としています。

既存のシステムは、担保管理者が主導で複数のシステムとレポートを管理対応するというマニュアル操作が必要でした。JPモルガンらが開発した新自動化システムでは、担保ワークのフローを向上することができると期待されています。このプラットフォームでは、マージンについても自動化されるため、顧客はJPモルガンとクリアリングハウス間の資産フローを確認できるよう設定されています。

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