
エアドロップ(Airdrop) とは?
新規のコインを「無料」で配布するエアドロップ。資金がない人にとってはお得なイベントとなっていますが、その目的は?具体的に見ていきます。
エアドロップ の意味とは?
エアドロップ (Airdrop)は、「プロジェクト側が投資家や支援者に対して、仮想通貨やトークンを無料で配布すること」です。イメージとしては、携帯電話の機種交換を無料でしていた時期ととらえるとよいかと思います。おおよそ1件200円から2000円くらいのコインがただでもらえると言われています。
エアドロップ の目的は?
- 世に出たばかりのコインの知名度を上げるため
- 保有者を増やして市場での流通性を高めるため
- ブロジェクトを拡散させてサービスを利用してみたいユーザーを増やすため
- ICO(新規仮想通貨公開)のマーケティングの一環のため
エアドロップ のメリット・してはいけないこと・気にかけること
【メリット】
- ICO(新規仮想通貨公開)は誰でも資金調達ができるイベントなので、なかには詐欺の発端となる場合もありますが、エアドロップ は「無料」なので、損する人が出ません。
【してはいけないこと】
- 秘密鍵(プライベートキー)の入力…エアドロップで一番多いのが秘密鍵の使った詐欺です。トークンを送金するのに必要な情報は公開アドレスのみですので、絶対に「秘密鍵」は教えてはいけません。
- パスワードの入力…ユーザーを偽サイトへ飛ばし、パスワードを抜き取ってしまうのがフィッシング詐欺です。パスワードの使い回しはやめましょう。
【気にかけること】
- エアドロップ専用のメールアドレスやイーサリアムアドレスを使用する。
- プロジェクトの身元や情報の出所がきちんと存在するか確認する。
エアドロップ の種類
① 即配布型…登録したり参加したりするだけでマイページにトークンがつきます。
② 事後配布型…ユーザー登録すると、後日にトークンが貰えます。
③ コンテスト報酬型…参加・登録した後、ツイッターやテレグラムでフォローしたり、ブロクで紹介するとトークンがもらえます。
④ 紹介報酬型…ユーザー登録してから他人を紹介することでトークンが貰えます。ツイッターでのツイート効果があります。
エアドロップに参加するのに必要なもの
- メールアドレス…エアドロップ専用のメールドレスを準備しておきましょう。GmailやProtonMail(暗号化された無料の電子メール)でもできます。
- イーサリアムアドレス…エアドロップの多くはイーサリアムのトークンを採用しています。
- イーサリアムに特化したマイイーサーウォレット(MyEtherWallet)やメタマスク(MetaMask)…ここで自分の秘密鍵を管理しておきましょう。もちろん、エアドロップ専用のものです。
- ツイッター(Twitter)…エアドロップの開催情報を検索したり、参加条件としてのリツートが必要な場合もあります。
- テレグラム(telegram)…チャット専用のSNSでLINEのようなものです。
エアドロップをしている国内取引所
2019年5月現在、エアドロップ を開催している国内取引所です。
- DMMビットコイン…口座開設をすると1000円ゲットできます。
- コインチェック…会員登録日から90日間、合計金額に応じて最大20000円をキャッシュバックされます。また、コインチェックは取り扱い銘柄数が豊富です。
- GMOコイン…口座開設で「ビットコイン20000Satoshi」がもらえます。
- Ginco …エアドロップの回数が多いです。日本出身のウォレットで日本語に対応し、またとても見やすいデザインになっています。
過去のエアドロップ
事例その1:ビットコインキャッシュ (BCH)
2017年8月1日、ビットコインキャッシュがビットコイン(BTC)から分岐した際に、ビットコイン保有者に同じ量のビットコインキャッシュがエアドロップされました。その後、ビットコインキャッシュが一時期、4000ドルを超えたため、とてもお得なイベントとなりました。
事例その2:オミセゴー(OmiseGO)
2017年6月下旬にICOの一環として行われました。翌月の7月までに価格が10倍まで高騰しました。オミセゴーはイーサリアムのERC20トークンのため、イーサリアム保有が条件です。東南アジア向けの決済サービスに利用されている仮想通貨で、日本人起業家の長谷川潤氏がCEOを務めています。
事例その3:ステラコイン(Stellar/XLM)
2014年に破綻したビットコイン取引所の「マウント「マウントゴックス(Mt. GOX)」の創設者であるジェド・マケーレブ氏がビットコインの後に開発した仮想通貨です。ビットコインが保有していることが条件です。ステラはリップル(Ripple/XRP)の弟分と言われています。どちらも国際送金市場に力を入れていますが、リップルが「法人向け」に対し、ステラは「個人向け」のサービスを開発しています。
最近のエアドロップ
・プリサーチ(Presearch/PRE)…検索することで仮想通貨を得られる検索エンジンです。
・ベーシック・アテンショントークン(Basic Attention Token/BAT)…ブラウザの「Brave」を用いたオンライン広告プラットフォームです。
・Propy/PRO…ビットレックス(Bittrex)といった大手取引所に上場しています。
・エルフ(Aelf/ELF)…バイナンス(Binance)に上場している仮想通貨です。
まとめ
引用元:マネーの達人
エアドロップ は「エア/Air」=「空」から「ドロップ/drop」=「落ちる」の単語の組み合わせで、「棚からぼた餅」といったイメージがあると思います。エアドロップ後、対象コインに人気が出て、高値で取引されるようになれば、保有者は大きな利益を得る可能性があります。ですが、美味しい話には「落とし穴」があるものです。「無料」というのは、確実な保証はありません。エアドロップはあくまでも、まだ無名のコインを世間に流布するための「お披露目」的な要素を含んでいることを念頭においてください。