金融庁総会!ビットコインは仮想通貨からクリプトアセット「暗号資産」へ?

3月4日に行われた金融庁総会において、ビットコインを含む仮想通貨が通貨という名称に値しないという概念のシフティングについての意見が述べられていることが議事録から明らかになりました。

金融審議会総会

2019年3月4日、金融庁によって「第41回金融審議会総会・第29回金融分科会合同会合」が開催されました。2018年12月中旬にまとめられた「仮想通貨交換業等に関する研究会」での内容に沿った議会進行となりました。同会では仮想通貨のハッキングによる資産損失、投機的な仮想通貨運用に伴うユーザーの保護及びガバナンスの透明化への審議が盛りこまれています。

仮想通貨規制への課題

仮想通貨のルール制定のために課題を大きく3つ「仮想通貨流出」「仮想通貨証拠金取引」「IOC問題」に加え、仮想通貨の名称変更のテーマで報告書がまとめられ会議で報告されています。

  • 仮想通貨の流出リスクについて

通貨の流出リスクを回避するための提案として、交換業者への一定のボリュームの仮想通貨を保有していることを義務付ける方向性が打ち出される。ユーザーの資産保護のために、取引価格情報の開示を義務付け、損害について仮想通貨変換請求権を優先弁済で対応するまた投機的な勧誘を持ちかける行為、広告の掲載を禁止など規制不履行には制裁措置をとる。

  • 仮想通貨証拠金取引の対応について

交換業者は仮想通貨の取引そのもののリスク、信用取引のリスクについての説明義務を課し、FX取引と同様の証拠金倍率などの設定を適用する方向性を提示。ボラリティ(変動幅)などから証拠金の倍率に関しては柔軟性を持って適応する必要あり。

ICOプロジェクトへの対応策

現在詐欺的なプロジェクトの事例が多く報告されている問題はあるものの、資金調達としては将来性を評価できる手段という認識である。ICO資金調達の際、リスク面の明らかな認識を基に、利用者保護と適正な取引の確保を図っていく方針。発行者に有価証券報告書に相当する書面の発行・継続開示を義務づけること、仲介は一種業規制の対象とし、発行者の事業、財務状況の審査を義務づけること。仮想通貨交換業者は、発行者による事業のロードマップ情報を顧客へ開示することを義務付けするなどの内容を組み込む方針。

  • 仮想通貨の名称変更の提案

G20をはじめとし、バーチャルカレンシー「仮想通貨」という名称からクリプトアセット「暗号資産」という認識に変化。国際基準に足並みをそろえる体制や交換業者が法律上「暗号資産交換業者」というカテゴリーになることから名称変更への方向性を強調。通貨という単語から「法定通貨」との区別化、また通貨本来の概要と機能性が変化しつつあることも踏まえて名称変更を検討。

京都大学公共政策大学院の岩下直行教授の見解

岩下教授は会議の中で、ビットコインに始まった「通貨」という概念は2013年に起こった「キプロスショック」が発端だったと述べました。当時キプロスでは高金利、低税率でロシアなどを代表に海外の富裕層の預金が集中していました。ところがEUの援助介入の際にキプロスからも高額の資産投入を要求され預金者達の出金が殺到し、税率確定までの間銀行の閉鎖、引き出し制限などで大混乱を勃発。この際、銀行閉鎖前にビットコインへの資産移行をした人は損失を免れたことから一気にビットコインの急騰につながり、通貨としての価値を獲得した経緯があります。その後のビットコインの価格下落で「通貨」と呼ぶには値しないとしたものの、同氏は今後同様のケースは現れるであろうからビットコインの騒動を通して学習と検討するよい機会になったと話しています。

 

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